【診療最終受付】
午前診療 12:00
午後診療 19:00
           電話番号042-537-8837

Blog

猫の糖尿病の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市のあまの動物病院

立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にあるあまの動物病院です。今回は、猫の糖尿病について、病気の症状や原因、治療法について解説していきます。当院では、猫の糖尿病の治療を行っております。近年、インスリン注射治療以外の治療法も出来るようになりました。お悩みの場合は一度ご相談ください。

お電話でのご相談はこちら


猫の糖尿病とは

猫の糖尿病は、インスリンの分泌不足(1型)またはインスリンに対する抵抗性が原因(2型)で血糖値が高くなる代謝疾患です。インスリンは、血糖値を調整する重要なホルモンであり、通常は膵臓から分泌されます。猫の場合、糖尿病は特に中高齢の猫に多く見られますが、最近では若い猫にも発症するケースが増えてきています。

糖尿病は放置すると深刻な健康問題を引き起こす可能性がありますので、早期発見と適切な治療が重要です。

 


猫の糖尿病の症状

糖尿病の主な症状には以下のようなものがあります。

  1. 多飲多尿: 猫が異常に水を飲む量が増え、頻繁にトイレに行くようになります。これは血糖値が高いために体が水分を失うからです。
  2. 体重減少: 食欲があるにもかかわらず体重が減少することがあります。これは、身体がグルコースをうまく利用できず、脂肪をエネルギー源として使い始めるためです。
  3. 元気がない: 活力が低下し、遊ばなくなったり、寝ている時間が増えたりします。
  4. 食欲の変化: 食欲が増すこともありますが、逆に減少する場合もあります。
  5. 毛の質の変化: 毛がパサつき、艶が失われることがあります。

これらの症状を見逃さず、早めに獣医師に相談することが大切です。
お電話でのご相談はこちら


猫の糖尿病の原因

猫の糖尿病にはいくつかの原因があります。主なものを以下に挙げます。

  1. 肥満: 猫が過剰に体重を増やすことで、インスリンに対する抵抗性が高まり、糖尿病を引き起こすリスクが増します。肥満の多くは高カロリーな食事や運動不足が原因です。特にオスの肥満猫が糖尿病になりやすい傾向です。
  2. 遺伝的要因: 一部の猫種は糖尿病を発症しやすいとされています。特にシャム猫やアメリカンショートヘアがその例です。
  3. 年齢: 中高齢の猫(7歳以上)では糖尿病のリスクが高くなります。
  4. ホルモンの異常: ステロイドホルモンや甲状腺ホルモンの異常も糖尿病の発症に寄与することがあります。
  5. 慢性疾患: 膵炎などの膵臓の疾患や、その他の慢性疾患が糖尿病を引き起こすこともあります。

猫の糖尿病の診断

糖尿病の診断には、獣医師による詳細な問診や身体検査が重要です。次に、以下の検査が行われることが一般的です。

  1. 血液検査: 血糖値を測定し、糖尿病の診断を行います。空腹時の血糖値が高い場合や、持続的な高血糖が確認されれば、糖尿病が疑われます。
  2. 尿検査: 尿中に糖が出ているかどうかを調べます。糖尿病の猫では、尿中に糖が出ることが多くなります。
  3. 糖化アルブミン検査: 血糖値の長期的なコントロールを評価するために、糖化アルブミンという物質の測定も行われることがあります。

これらの検査結果を総合的に判断し、糖尿病の診断が行われます。
あまの動物病院の猫の診療についてはこちら


猫の糖尿病の治療

糖尿病の治療には、いくつかのアプローチがあります。

  1. インスリン治療
     糖尿病と診断された猫には、インスリンの投与が必要です。獣医師が適切な種類や投与量を決定し、飼い主が自宅でのインスリン注射を行うことになります。
  2. 新薬(センベルゴ)による治療
    2024年11月より、当院ではセンベルゴによるインスリン治療薬も行なっております。全ての糖尿病の猫が適応になるわけではございませんが、1日1回の投薬で済み、インスリン治療より安全性が高く、インスリン治療のような注射を打つ必要がありません。インスリン注射で苦労している方の助けになるかもしれません。
  3. 食事療法
     低炭水化物で高繊維質の食事が推奨されます。特に肥満体型の去勢したオス猫に有効です。適切な食事は、血糖値のコントロールに大いに役立ちます。獣医師と相談しながら、特別な療法食を選ぶことが重要です。
  4. 定期的なチェックアップ
     糖尿病の猫は、定期的に獣医師の診察を受けることが必要です。血糖値のモニタリングや治療計画の見直しを行うことで、病状を管理していきます。
  5. 合併症の管理
     糖尿病はインスリン注射を行うと低血糖を引き起こす可能性や、血糖管理が上手く行かない場合ケトアシドーシスと言う命にかかる病気を併発することがあります。定期的な検査を通じて、早期に問題を発見し、対処することが大切です。
    お電話でのご相談はこちら

まとめ

猫の糖尿病は、早期発見と適切な治療が非常に重要な病気です。もし、あなたの猫に上記の症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談してください。当院では、猫の糖尿病に関する専門的な治療を行っており、飼い主様と一緒に最適な治療法を見つけていきます。お困りの際は、ぜひあまの動物病院までご相談ください。