猫の便秘の症状や原因、治療法について獣医師が解説｜立川市のあまの動物病院
猫の便秘の症状や原因、治療法について獣医師が解説｜立川市のあまの動物病院
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にあるあまの動物病院です。
今回は「猫の便秘」について、症状・原因・診断・治療を獣医師がわかりやすく解説します。便秘を放置すると腸の働きが悪化し、食欲不振や嘔吐など全身症状を招くことがあります。
当院では原因を丁寧に見極め、体質や生活環境に合わせた治療を行っています。
「最近便が出にくい」「トイレに長くこもる」などのサインがあれば、早めにご相談ください。
猫の便秘の症状
- 2日以上排便がない／量が少ない
- トイレに何度も行くが出ない、踏ん張って鳴く
- 硬い・コロコロ便
- 食欲低下、嘔吐
- 腹部膨満・触ると嫌がる
- 元気消失・活動性低下
高齢猫・長毛種・運動量の少ない室内猫で起こりやすく、慢性化すると巨大結腸症（メガコロン）へ進行する場合があります。
猫の便秘の原因
生活習慣・環境
水分不足、運動不足、トイレ環境（数・場所・清潔度・砂の種類）、ストレス（引っ越し・多頭飼育・配置換え）など。
食事の影響
食物繊維の不足／過多、急なフード変更、不適切なフードで腸内環境が乱れると便が硬化しやすくなります。
加齢による腸機能低下
高齢では腸の蠕動運動が低下し、便の移送が遅くなり硬化します。
病気による便秘
- 巨大結腸症：大腸が拡張し排便困難が慢性化。
- 骨盤骨折後遺症：骨盤狭窄で直腸通過障害。
- 腫瘍・ポリープ：腸管内狭窄。
- 神経疾患：脊髄・末梢神経障害で排便制御低下。
- 慢性腎臓病：脱水・代謝異常に伴う便秘の悪化。
薬・脱水の影響
一部の薬（利尿薬・鎮痛薬など）や慢性脱水は便硬化を助長します。
猫の便秘の診断
- 問診・身体検査：排便回数、食事、水分摂取、トイレ状況など。
- 触診・直腸検査：腸内便貯留や直腸の状態を確認。
- レントゲン：便量・位置、骨盤形態、異物・腫瘍の有無。
- 血液検査：脱水・電解質・内臓疾患の評価。
- 超音波（エコー）：腸運動・壁肥厚・炎症の確認。
- 腸内細菌検査（必要に応じて）：腸内フローラの乱れを評価。
「単純な便秘」か「基礎疾患に伴う便秘」かを見極め、方針を決定します。
猫の便秘の治療
軽度の便秘
- 水分摂取を増やす：ウェットフード、ウォーターファウンテンの活用。
- 食事調整：可溶性食物繊維を適度に含む療法食へ。
- トイレ環境整備：清潔・静かな場所・頭数＋1台の設置。
- 必要時の内科治療：緩下剤・整腸剤で腸運動をサポート。
中〜重度の便秘
- 浣腸・摘便：硬便が多量に貯留する場合に実施。
- 点滴：脱水是正。
- 外科治療：巨大結腸症などでは大腸部分切除を検討。
原因疾患の治療
骨盤狭窄・腫瘍・神経疾患・内臓疾患などは、外科・内科治療で根本原因に対応します。
あまの動物病院の治療の特徴
- 丁寧な問診と個別対応：食事・排便・生活習慣を詳しく伺い、再発予防まで設計。
- 食事療法＋内科治療：繊維バランスを調整した療法食や腸内環境サポートを提案。
- 高齢猫・慢性便秘にも対応：定期チェックで状態変化を早期把握。
- 猫にやさしい通院環境：犬猫別の待合室でストレスを軽減。
飼い主様へのメッセージ
便秘は体内の異常サインであることがあります。3日以上の無排便、嘔吐・食欲不振を伴う場合は早期受診を。
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市など近隣地域で、「便が出にくい」「トイレで苦しそう」といったお悩みは、当院へご相談ください。
あまの動物病院｜東京都立川市
犬・猫・うさぎなどの小動物を幅広く診療。地域の皆さまの大切なご家族が快適に過ごせるよう、丁寧な診察とわかりやすい説明を心がけています。