【診療最終受付】
午前診療 12:00
午後診療 19:00
           電話番号042-537-8837

Blog

犬の甲状腺機能低下症の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市のあまの動物病院

立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。東京都立川市にあるあまの動物病院です。今回は、犬の甲状腺機能低下症について、病気の症状や原因、治療法について詳しく解説していきます。当院では、犬の甲状腺機能低下症の治療を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。

お電話でのご相談はこちら


犬の甲状腺機能低下症とは

犬の甲状腺機能低下症(Hypothyroidism)は、甲状腺が正常にホルモンを分泌できなくなる病気です。甲状腺は、犬の体内で新陳代謝を調整する重要な役割を果たすホルモン、特にサイロキシン(T4)を分泌しています。このホルモンが不足すると、体のさまざまな機能に影響が出てしまいます。

この病気は、特に中年期の犬に多く見られます。具体的には、約4歳から10歳の犬が最も影響を受けやすいとされています。甲状腺機能低下症は、甲状腺の自己免疫疾患や甲状腺の異常発生、外的要因(例えば、放射線治療や手術など)によって引き起こされることが一般的です。

あまの動物病院の犬の診療についてはこちら

 

 


犬の甲状腺機能低下症の症状

犬の甲状腺機能低下症の症状は、初期には目立たないことが多いですが、次第にさまざまな健康問題を引き起こします。主な症状は以下の通りです。

  1. 表情の変化:顔の筋肉(表情筋)が減るため、瞼や上唇が垂れてきて、『悲しそうな顔』という表情となることがあります。
  2. 無気力:元気がなく、遊びたがらない傾向があります。
  3. 脱毛:特に背中や尾、耳の周りの毛が抜けやすくなります。
  4. 体重増減:食事量が変わらないにもかかわらず、体重が増えたり、または減ったりすることがあります。
  5. 心拍数の低下:通常よりも心拍数が低下することがあります。
  6. 知覚障害:神経系に影響を及ぼす場合、異常行動やけいれんを引き起こすこともあります。

これらの症状が見られた場合は、早めに獣医師に相談することが重要です。

 


犬の甲状腺機能低下症の原因

犬の甲状腺機能低下症の主な原因は以下の通りです。

  1. 自己免疫疾患:最も一般的な原因で、犬の免疫系が甲状腺を攻撃し、機能を低下させます。
  2. 甲状腺の異常発生:先天性の問題や、甲状腺が正常に発育しない場合があります。
  3. 外的要因:放射線治療や甲状腺の手術、特定の薬剤の影響によっても引き起こされることがあります。
  4. 遺伝的要因:特定の犬種(ゴールデン・レトリバー、シェパードなど)は、甲状腺機能低下症にかかりやすいことが知られています。

犬の甲状腺機能低下症の診断

甲状腺機能低下症の診断は、獣医師による詳細な問診と身体検査から始まります。その後、血液検査を行い、甲状腺ホルモン(T4やTSH)のレベルを測定します。正常値から逸脱している場合、甲状腺機能低下症が疑われます。

但し、甲状腺ホルモンは他の病気を発症している場合、生理的に低くなる性質があるため、他の病気の除外診断も重要です。血液検査だけでなく、症状や犬の健康履歴も考慮して、診断には獣医師の専門的な判断が重要です。必要に応じて追加の検査を行うことがあります。

あまの動物病院の犬の診療についてはこちら



犬の甲状腺機能低下症の治療

犬の甲状腺機能低下症は、ホルモン補充療法が基本的な治療法です。最も一般的に使用される薬剤は、合成サイロキシン(L-thyroxine)です。この薬剤を定期的に投与することで、犬の甲状腺ホルモンのレベルを正常に保つことができます。

治療は通常、犬の体重や症状に応じて調整されます。治療開始後は、定期的に血液検査を行い、ホルモンレベルをモニタリングし、必要に応じて投与量を調整します。また、治療中に犬の健康状態に変化があった場合は、すぐに獣医師に相談することが大切です。

ホルモン補充療法に加えて、健康な食事と適度な運動も重です。体重管理や適切な生活習慣を維持することで、犬の全体的な健康をサポートできます。


まとめ

犬の甲状腺機能低下症は、ホルモンの不足がさまざまな健康問題を引き起こす病気です。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、犬の生活の質を大きく改善できます。症状が見られた場合は、早めにあまの動物病院にご相談ください。当院では、犬の甲状腺機能低下症の診断・治療を専門に行っておりますので、安心してご相談いただければと思います。あなたの愛犬が健康で幸せな生活を送れるよう、全力でサポートいたします