犬の予防医療とは?その方法とポイントについて獣医師が解説|立川市のあまの動物病院
立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。
東京都立川市にあるあまの動物病院です。今回は、犬の予防医療について、その方法とポイントについて解説していきます。当院では、犬の予防医療を行っております。お悩みの場合は是非一度ご相談ください。
1. はじめに
犬を飼うことは多くの喜びをもたらしますが、健康管理には飼い主としての責任も伴います。その中で最も重要なのが「予防医療」です。予防医療は、病気の早期発見や未然防止に向けた取り組みであり、愛犬が健康で長生きするために欠かせません。予防医療を実践することで、病気を防ぐだけでなく、医療費の削減にもつながります。定期的な健康チェックや予防接種を行うことで、病気の早期発見や症状の軽減が期待できるため、飼い主の心配も軽減され、愛犬との生活をより長く、充実したものにすることができます。
予防医療は、一度の対処で済むものではなく、犬のライフステージに応じて適切なケアを継続的に行うことが大切です。今回は、犬の予防医療の主要な内容について詳しく解説し、飼い主としてどのような予防策を講じるべきかを説明します。
2.犬の予防医療の種類
予防接種
犬にとって最も基本的な予防医療の一つが「予防接種」です。予防接種により、犬が感染症にかかるリスクを大幅に減らすことができます。日本では、以下の主要なワクチンが推奨されています。
- 狂犬病ワクチン
狂犬病は犬だけでなく、人にも感染する恐れがある致命的な病気です。日本では法令により、すべての犬に狂犬病ワクチンの接種が義務付けられています。毎年1回の接種が必要です。 - 混合ワクチン
混合ワクチンには、5種混合ワクチンや6種混合ワクチンなどは予防できる犬ジステンパー、パルボウイルス、アデノ1型2型、パラインフルエンザ、コロナなど、犬がかかりやすいウイルス性疾患、8種混合ワクチンや10混合ワクチンなどは加えてレプトスピラ菌を予防する成分が含まれています。一般的に、子犬には生後6~8週齢で初回接種を行い、3~4週間ごとに追加接種を2回します。その後、1歳を過ぎてからは年に1回の接種、またはアレルギー等で接種が難しい場合は抗体検査が推奨されています。
予防接種は、犬が健康に過ごすための基盤となる重要なケアであり、適切なタイミングでの接種を行うことが大切です。
フィラリア予防
フィラリアは、蚊を媒介として感染する寄生虫で、犬の心臓や肺に深刻な障害を引き起こすことがあります。感染が進行すると、命に関わる場合もあるため、特に予防が重要です。
- フィラリアとは?
フィラリアは、蚊に刺されることによって犬に感染します。蚊が犬の血液を吸うと、蚊の体内にあるフィラリアの幼虫が犬に移り、血流を通じて心臓や肺に寄生します。感染初期には症状がほとんど現れませんが、進行すると咳や呼吸困難、疲れやすさなどが見られるようになります。 - 予防薬の種類と投与スケジュール
フィラリア予防薬は、月に1回の錠剤や“おやつ”タイプ、スポットオンタイプ(滴下薬)、年に1回の注射などがあります。愛犬の性格に合わせて最適な方法を選びましょう。立川市では、フィラリア予防は最低でも蚊が活発になる季節(5月~12月)に行う様に言われています。但し、近年は暖冬によって上記月も蚊の吸血が起こるため、通年行う方も増えてきています。
ノミ・ダニ予防
ノミやマダニは、犬にかゆみや皮膚炎を引き起こすだけでなく、アレルギーや感染症の原因にもなります。また、ダニが媒介する病気(例:バベシア症、ライム病)にかかるリスクもあります。
- ノミやダニの影響
ノミは犬の皮膚に寄生して血液を吸うことで、かゆみや皮膚炎を引き起こします。ダニは、皮膚の深層に寄生し、かゆみだけでなく、重篤な病気を引き起こすことがあります。特にダニが媒介する感染症は、犬にとって致命的なこともあります。 - 予防薬や予防法の選択肢
ノミ・ダニの予防薬には、スポットオンタイプ、錠剤、“おやつ”タイプなどがあります。近年ではフィラリア予防と一緒になった錠剤、“おやつ”タイプが一般的になっております。愛犬の性格に合わせて最適な方法を選びましょう。予防期間は、ノミは越冬しませんがマダニは通年活動しておりますので、通年の予防をお勧めしております。
健康診断
犬は体調の変化を隠すことが多く、飼い主が気づいたときには病気が進行している場合があります。そのため、定期的な健康診断が必要です。
- 年齢に応じた健康診断の重要性と頻度
子犬やシニア犬は特に健康チェックが重要です。一般的に、7歳以下の犬は年に1回、7歳以上のシニア犬は年に2回の健康診断を受けることが推奨されています。これにより、早期に病気を発見し、対処することができます。 - 健康診断で行う検査の内容
健康診断では、体重、心音、呼吸音、歯、皮膚や目、耳の状態をチェックします。また、血液検査や尿検査を行い、内臓の健康や病気の有無を確認します。レントゲンや超音波検査を行うこともできます。
3.犬の生活習慣における予防ポイント
食事管理
犬の健康には、適切な栄養バランスが欠かせません。犬種や年齢に応じたフードを選び、過剰なカロリー摂取を避けることが大切です。また、定期的に食事内容を見直し、健康維持に必要な栄養素を補うことが重要です。当院ではご飯の相談も承っております。
運動の重要性
運動不足は肥満や筋肉・骨の衰えを招き、関節や心臓に負担をかける原因になります。犬には年齢に応じた適切な運動を提供することが大切です。適切な運動量は犬種や日常生活、罹っている病気に左右されるため、個別でご相談を承っております。お気軽にお声掛けください。
清潔ケア
定期的なシャンプーやブラッシングは、皮膚や毛の健康を保ち、皮膚疾患の予防になります。また、月に1回の頻度で爪切りや足裏カット、肛門腺絞りを行うことも欠かせないケアです。
また、デンタルケアも必要な項目となります。歯のケアをしっかりする事で、死亡リスクが下がることもわかっております。当院では歯磨き教室も行っております。
詳細をお聞きしたい方は電話でご連絡ください。
4.予防を行う際の注意点
予防を行う際、場合によっては食事の制限や事前の投薬などが必要になります。愛犬に必要なことがあるか知りたい場合は公式ラインやお電話でご相談ください。
5.あまの動物病院の予防サービスについて
あまの動物病院では、犬の健康を守るために、個々の犬に合わせた予防プログラムを提供しています。獣医師によるアドバイスのもと、一頭一頭に最適な予防計画を作成し、定期健診や相談の充実したサポートを行っています。
まとめ
犬の予防医療を実践することは、愛犬の健康と長寿を守るために欠かせない取り組みです。予防接種や健康診断を定期的に受けることで、多くの病気を未然に防ぐことができます。飼い主として、愛犬の健康を守るためにできることは多くあります