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猫の甲状腺機能亢進症の症状や原因、治療法について獣医師が解説|立川市のあまの動物病院

立川市・東大和市・小平市・国分寺市・武蔵村山市・昭島市の皆様、こんにちは。 東京都立川市にあるあまの動物病院です。 今回は、猫の甲状腺機能亢進症について、病気の症状や原因、治療法について解説していきます。 当院では、猫の甲状腺機能亢進症の治療を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。

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猫の甲状腺機能亢進症とは

猫の甲状腺機能亢進症は、甲状腺が異常に活発になり、過剰な甲状腺ホルモン(特にT4)が分泌される病気です。この病気は主に中高齢の猫に見られますが、最近では若い猫にも見られることが増えています。甲状腺は体の代謝を調整する重要な役割を担っており、ホルモンの過剰分泌は体全体に影響を及ぼします。猫の甲状腺機能亢進症は、早期発見と適切な治療が重要です。

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猫の甲状腺機能亢進症の症状

この病気の症状は多岐にわたりますが、主なものには以下があります。

  1. 体重減少: 食欲があるにも関わらず体重が減少するのが特徴です。代謝が上がるため、エネルギーが消費されやすくなります。
  2. 過剰な食欲: 食欲が増加し、餌を食べる量が増えますが、体重が減少するため、猫の体には栄養が行き渡っていないことになります。
  3. 活発さの増加: 普段よりも活動的になり、遊びや運動を好むようになりますが、これは過剰な甲状腺ホルモンの影響によるものです。
  4. 毛艶の悪化: 被毛が粗くなり、艶が失われることがあります。脱毛を伴うこともあります。
  5. 多尿・多飲: 水をたくさん飲み、尿の量も増加することがあります。これに伴い、脱水症状が見られることもあります。
  6. 心拍数の増加: 心拍数が通常よりも速くなり、心臓に負担がかかります。
  7. 嘔吐や下痢: 消化器系にも影響を及ぼし、嘔吐や下痢が見られることがあります。

これらの症状は個体によって異なるため、何らかの異変を感じたら早めに獣医師に相談することが大切です。


猫の甲状腺機能亢進症の原因

猫の甲状腺機能亢進症の最も一般的な原因は、甲状腺の腫瘍です。約80~90%の症例は良性の腺腫(甲状腺腫瘍)であり、これが甲状腺ホルモンの過剰分泌を引き起こします。悪性の腫瘍も存在しますが、割合は少ないです。

また、環境因子も関与していると考えられています。特に、肥満や過剰なカロリー摂取が影響することがあります。最近の研究では、食事の質や添加物、または化学物質の影響が甲状腺の健康に関連している可能性が示唆されています。

さらに、遺伝的要因やストレスも、甲状腺機能に影響を与える可能性があります。ストレスの多い環境にいる猫は、ホルモンバランスが崩れやすくなることがあります。

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猫の甲状腺機能亢進症の診断

 

甲状腺機能亢進症の診断は、いくつかのステップを踏んで行います。まず、獣医師による身体検査が行われ、症状や病歴が確認されます。その後、血液検査が実施され、特にT4ホルモンのレベルを測定します。

通常、甲状腺機能亢進症の猫ではT4の値が高くなりますが、初期の段階では正常値を示すこともあるため、必要に応じて追加の検査を行うことがあります。また、超音波検査を行うことで、甲状腺の状態を詳しく評価し、腫瘍の有無や大きさを確認することも可能です。


猫の甲状腺機能亢進症の治療

 

甲状腺機能亢進症の治療にはいくつかの方法があります。主な治療法は以下の通りです。

  1. 薬物療法: 一般的には、甲状腺ホルモンの生成を抑えるための薬(メチマゾールなど)が処方されます。この治療法は、猫の甲状腺ホルモンのレベルを正常に戻すことができますが、長期にわたる投与が必要です。また、副作用が出ることもあるため、定期的な血液検査が推奨されます。
  2. 食事療法: 特殊な低ヨウ素食を与えることで、甲状腺ホルモンの分泌を抑える方法もあります。この方法は薬物療法と併用されることが多いです。
  3. 放射線治療: I-131という放射性ヨウ素を用いた治療があり、これにより甲状腺腫瘍を特異的に破壊することができます。この治療法は一度の投与で完治する可能性がありますが、専門の施設で行う必要があります。
  4. 外科手術: 甲状腺腫瘍が大きく、他の治療法が効果的でない場合には、外科的に甲状腺を切除することも考えられます。

猫の甲状腺機能亢進症は、早期に発見し、適切に治療を行うことで、猫の生活の質を大きく改善できます。定期的な健康診断を受けることが重要です。